北電への質問書 5/31提出分

2022年5月31日

北海道電力株式会社

社長 藤井 裕 様

 

脱原発をめざす北電株主の会

マシオン恵美香  代 表

関根 達夫 事務局長

 

質 問 書

 

質問1: 泊発電所が本会社や国が奨めるカーボンニュートラル/低炭素社会の実現に寄与するものであるとする根拠を示してください。

原子力発電所は燃料調達からバックエンドまで化石燃料なしには稼働することが不可能です。原発は稼働、発電時だけを試算してカーボンニュートラルに寄与するとするには説明が足りません。本会社はどのような研究機関、識者に拠る論拠を基にして、原発システムを維持する判断をしたのでしょうか。

 

質問2:昨年までに本会社が予定していると示した安全対策内容だけでは、原子力防災措置は不十分です。原子力発電所の防災避難訓練ではあらかじめ事故の大きさや発生時間を想定した訓練をしています。緊急の事故や、連絡手段が途絶するような場合について、どのように想定し、設備対策をしていますか。

 

質問3:国は感染症対策下での原子力防災避難にかかる条件について、換気をしながら密にならないように放射能を避けながら移動するなどと実現不可能な計画や目安を掲げています。そもそも、避難計画にある泊村周辺住民の避難に必要なバスの台数がバス会社と契約されていないと本年、新聞で報じられていました。

避難計画について自治体のすべきこととしていては、明日にも起こるかもしれない原子力事故に対応できません。安全対策上、本会社が避難移動のためのバスおよび運転手を所持すべきではないでしょうか。

 

質問4:住民避難に必要なバスの運転手の被爆に関する我慢値は1㎜シーベルト以下でなければ、現場へ向かうことはできない決まりになっています。万が一の事故時に泊村内に運転手が居る場合以外、別の場所から来るのを待っていては、バスの運転手も住民も被曝を避けられません。

 

質問5:トリチウムの放出に関する質問: 本会社は原発通常運転の場合、大気や海洋へ放出している放射性物質の種類と各放射性物質の放出量はどの程度ですか。また、その放出基準は何を根拠としていますか

 

質問6:昨今、国が推奨するような発言をしていますが、本会社は、小型モジュール炉の新設を考えていますか

 

質問7:昨年まで本会社はプルサーマル計画を諦めていないと回答しています。使用済MOX燃料について、施設内での管理期間が200年必要と言われていますが、管理方法や最終処分についてどのように考えていますか。

 

質問8:電気料金に関する質問

新電力からの切り替え停止の経緯を詳しく説明してください。 新電力からの切り替え停止の結果、一部、消費者に不便を与えるのではないでしょうか?

 

質問9:電力安定供給の余力3%で足りますか?

 

質問10:16ケ月も継続して事実上の料金値上げ状態となっています。安価な電力を供給するため泊原発を稼働させると会社が説明し続けています。泊原発を稼働させるためには、新たに安全対策などに投資が必要だと思います。

本年度は、泊原発に対してどのような安全対策が計画されていますか? また、その対策費は概算でおいくらほどですか?

10年間停止していた泊原発1、2号機は運転期限の40年に残り7~9年に迫っています。どうやって今までの投資分を回収するつもりか、見通しを示して下さい。

提出者 関根 達夫