大変遅くなりましたが、本年度2018年(平成30年)6月27日に札幌で行われた北海道電力定時株主総会について、提案した議案などを含む報告として、以下の通りお知らせします。2018.12.5
※この記載内容は本年8月24日に全国脱原発株主運動交流会に報告した内容と同じものです。
============================================【第94回北海道電力定時株主総会報告】 脱原発をめざす北電株主の会
私たち「脱原発をめざす北電株主の会」は本年で発足から7年、株主提案は6年目となりました。
総会開始前に札幌ビューホテル大通前で大雨の中、傘を差しながら反原発市民運動グループとともに街宣しました。
2018年6月27日午前10時開始。12時11分に終了。総会参加者は昨年より36名少ない243名が出席。
議決権行使をすることが出来る株主の人数:55,277名/個議決権個数:2,045,493個/出席した株主数:15,372名/議決権数:1,403,539個
議決権行使書とインターネットにより、事前に議決権を行使した株主数:15,279名 議決権個数:1,144,325個
【会社提案】第1号~4号議案 すべて可決
第1号議案 余剰金配分の件
第2号議案 定款一部変更の件
第3号議案 第三社割り当てによるB種優先株式発行の件
第4号議案 取締役13名選任の件
「脱原発をめざす北電株主の会」の議案(提案株主54名、議決権数707個)第5~10号議案 すべて否決
(議案説明者:マシオン、小林、公平、澤井、関根、斎藤)
第5号議案「使用済核燃料・放射性廃棄物の保管場所と管理技術開発」 7.08%
第6号議案「経営的見地から泊発電所は廃炉とする 7.08%
第7号議案「地質的観点から泊発電所を再稼働させない」 6.93%
第8号議案「役員報酬を上げるときは社員給与も上げ電気料金を下げる」 7.54%
第9号議案「取締役は北海道原子力防災訓練に参加する」 7.25%
第10号議案「LNG(液果天然ガス)発電の推進 7.18%
賛成率の平均は7.2%(昨年6.1%)、賛同個数は10万個(昨年8万個)と、いずれも昨年を上回りました。
◆総会でのトピック
本年も昨年に引き続き、事前質問について何名から何問が寄せられたかについて明らかにしなかった。
・会長の佐藤佳孝氏は病気加療のため、本年株主総会を欠席したが再任となった。(昨年、解任案が出されたが否決)取締役の任期が長すぎる。(会社側は「ご批判として受け止める」)
・事前質問への会社側一括回答の中で、泊原発の安全対策費と工期について詳しい説明を求めたが、原子力規制委員会の審査待ちのため、どちらにも答えられないとした。
・泊原発の設置変更許可申請を提出した際に記された原子力発電の1kWhあたりのコスト計算について
会社側は、1号機18.14円 2号機13.92円 3号機は8.7円とした。口頭の回答には具体的な数値があったが議事録には数値が記されていなかった。
実際には試算に入れていない項目や、その後の事情で計算しなおす必要がある。
・損益分岐と、その根拠については示さなかった。
・防潮堤の工事中に地震が来たとき15.5mで大丈夫なのか?という質問には「大丈夫」と答えたが、より安全制を高めるために防潮壁を建設すると回答。
・2年後の分社化に向けて 配送電会社の分離/道内の事業社と事業可能性を調べているところである。
・年間700億円の維持管理費は10年で7,000億円になり、本会社の1年分の収益に匹敵する。先の見通しが立たないまま原発は老朽化していく。原発が不採算なことを現在の監査役には判断ができないのではないか?
・再稼働までの「4つの課題」(敷地内断層の審査中/地震動審査/審査未定では防潮堤/防潮壁は造れない)
・ヘリコプターは悪天候では飛ばないのではないか?(防災に関する質問の回答では大雪の対策としている)
・管理職クラスの女性の登用 全体で10名1.5%のみ。