<株主提案(第7号議案から第12号議案まで)>
第7号議案から第12号議案までは,株主提案によるものであります。
なお,提案株主(47名)の議決権の数は,617個であります。
〔提案を受けた各議案の内容及び提案の理由は,原文のまま記載しています。〕
第7号議案定款一部変更の件(1)
▼議案の内容
以下の章を新設する。
第8章本会社は適切な規模の発電所を地域ごとに分散配置する。
第45条過大な発電システムへの依存をせず,既存の発電設備を利用する。
▼提案の理由
昨年9月6日に北海道全域がブラックアウトに至った原因は,発電を苫東厚真発電所3基に発電を集中依存
していたことにあったことが検証報告によって明らかとなった。
地震発生時には道内電力需要の半分に相当する同発電所1,2,4号の3基合計165万kWが失われ,系統
の他発電所も発電設備保護のため順次停止した。このため,非常時の需給バランス維持に対応する設備設計
や,発電方法の多様化,リスクを分散するシステム改革が,発送電を担う本会社に求められている。具体策と
して,以下を提案する。
・50万kW以上の過大な発電ではなく最少負荷の10%程度,35万kW程度で適切な規模の発電所を地域ご
とに分散配置する。
・すでに稼働中のLNG石狩湾新港発電所3基(合計170万kW)も過大であるため,既存の発電設備利用
を検討し,最低需要を3か所から5か所の発電所で賄うようにする。
・平時から揚水発電所の上部タンクを満水状態に保持し,非常用に備える。
○取締役会の意見
取締役会としては,本議案に反対します。
当社は,苫東厚真発電所,泊発電所,石狩湾新港発電所などの建設にあたって同一地域や同一電力系統に多
くの発電所が集中しないようリスク分散を図るとともに,電力系統の安定性などを踏まえて水力も含めた発電
所の運用を行っています。
平成30年北海道胆振東部地震に伴う大規模停電については,電力広域的運営推進機関に設置された検証委員
会において,苫東厚真発電所の全機停止に加え,狩勝幹線他2線路の送電線事故に伴う道東方面の水力発電所
の停止により周波数制御機能が喪失したことが複合要因となり発生したと報告されています。
したがいまして,本議案のような内容を定款に定める必要はないと考えます。