第10号議案 本会社の危機管理システムの構築と公開,第三者による審査

第10号議案 本会社の危機管理システムの構築と公開,第三者による審査

 

▼議案の内容

以下の章を新設する。

第11章本会社の危機管理システムの構築と公開,第三者による審査

第48条本会社の危機管理システムの構築と公開,第三者による審査を行う

▼提案の理由

H30胆振東部地震の地震動により,厚真火力発電所が停止してブラックアウトを起こした。

これまで北電はあらゆる危険に対策を講じているから泊原発は安全と主張していたが遠く離れた地震で外部

電源を喪失し,非常用電源により使用済核燃料の冷却を行った。

また,非常用電源の故障が9年間放置されていたことが明らかになった。非常用電源による運転を北海道

や周辺市町村へ伝える通報が遅れた。原発事故の住民避難は一刻を争う。異変に気付いた北電が通報しなけ

れば,道民は逃げ遅れてしまう。

ブラックアウト後も,氷点下13℃程度で,原発事故時・消火作業の「心臓部」になるポンプに亀裂が入る。

1/28にも社員のミスで規制庁へのデータ転送停止などがあった。原発は,小さなミスが,重大な事故に繋が

る。北電に,原発を安全に管理する能力も,管理体制も無かったことが明らかになった。

原発を含む危機管理システムの構築と公開および第三者による検証を提案する。

○取締役会の意見

取締役会としては,本議案に反対します。

当社は,リスク管理に関する委員会を設置し,経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを定期的に把

握するとともに,必要に応じて対応方策の見直しを行っています。その結果について経営方針などに反映し,

具体的な取り組みを実施・評価するなど,リスクの発現防止に努めています。

平成30年北海道胆振東部地震に伴う大規模停電については,社内外の検証結果を踏まえて策定した「アクシ

ョンプラン」に基づき再発防止に取り組んでいます。実施状況を四半期ごとに確認し公表するなどPDCAを

継続し,電力の安定供給や適切な情報の発信に向けた体制を強化していきます。

また,原子力については,泊発電所の保安活動に関わる品質保証の管理体制のもと,発電所の安全の達成・

維持・向上に向けた取り組みを進めるとともに,原子力の事業部門から独立した内部監査組織の監査結果を踏

まえて,継続的に必要な改善を図っています。

したがいまして,本議案のような内容を定款に定める必要はないと考えます。